外周の白身には、小さな虫穴がたくさんあって外観は良くないですが、見た目だけの問題で使用にはまったく問題ありません。
自信の7年間自然乾燥させた材を加工しておりますのでとても割れにくいです。
令和5年3月に完成させたのち、10月に写真撮影したものです。
臼が最も割れやすい時期は、完成後1年目の春~夏ですが、この臼はご覧の通り、フチや穴面の新たな割れ発生が無く、
とても安定していて割れにくい状態になっています。
丸太1年、玉切り1年、荒掘り後5年自然乾燥させた材料を加工したものですのでとても割れにくいです。
臼材の乾燥で最も重要なことは、「荒掘り後、1年以上自然乾燥させること」ですが、この臼は荒堀り後5年乾燥させていますので材がとても安定しています。
そうすることで、完成後の割れをかなり抑えることができるのです。
荒掘りせずに、「一発掘り(一度の掘り加工で穴面を完成させること)」で仕上げると内部はほとんど乾いていないので大きく割れやすいです。
(これはロクロ加工を行う丸盆や棗、茶筒などすべてのロクロ加工製品に共通したことです)
今後は良い保管管理をしてやれば縁や外周が割れることはないでしょう。
例えば3年乾燥材を加工した臼は、当方で保管した場合は縁が割れる事は無く、穴面に芯を中心に放射状に入る細い干割れが発生することもほとんどありません。
(令和2年1月~3月までに完成させた3,4年乾燥材では、15台のうち、ひと夏経過させた11月時点でフチが割れた臼は1台もありませんでした。)
(令和3年に完成させた3年以上の自然乾燥材を加工した臼で、ひと夏経過させた10月時点でフチ割れなどが発生した臼は1台もありませんでした。)
今後は上手に保管してやれば割れに対する修理は必要ないと思います。
材料乾燥というものは経年による自然乾燥が一番良いのです。
当店ではそれほど材料乾燥には自信を持っております。
保管についてはお問い合わせ時・ご購入時にお気軽にご納得いくまでお聞き下さい。